情報発信のパラダイム

ふた昔前。情報の主導権はテレビと新聞が握っていた。これらの情報はオーソリティとともに社会に何の疑いもなく受け入れられていった。


一昔前、Webの誕生。
誰もが情報の発信者になることができるようになる。もちろん、HTMLを作成して公開できる人だけであったが。私はこのころにWebに情報発信を始めたような気がする。ただ、このころのWeb情報は信頼性を伴ったものではなかった。


そして現在。
何の専門知識がなくても、幼稚園児であったとしても情報を発信できる。そして「機関」でなく「ひと」が発信した情報により重きがおかれるようになっている。新聞記者でなくてもなんでもいい。情報を発信すればそれが広く世の中に流布する。

私はこのようなパラダイムの変遷は必然であったと思う。新聞記者、テレビのレポーターでなくても情報を発信できる。そしてその真贋を見極めるのは情報を利用する側だ。私が大学院のころに思い描いた情報発信の理想型に近づいているように思えてうれしいが、まだ情報を受け取る側の準備ができていないかな、と思うこともある。