そろそろばらしてしまいます・・・「愛と憎しみの方程式・Adagio編」


さて、私の別れた元妻は私をひどく恨んでいるだろう。
そうなるようにいろいろな誘導をしたから。
自分と別れたいと思う人に確固たる意志を与えるには、恨ませてやればいい。そして、完璧なまでに、すべてのつながりを絶てばなお良い。そういう簡単な理屈です。
恨んでいる人間に未練を感じる女性は居ないでしょうからね。
応用したい人は・・・って、普通居ませんよね。


脳を怪我した後も残っていた、心理誘導の知識。
一度ではなく、二度、三度とある程度の恨みを抱かせれば、全方位から私は恨まれる。
彼等が人生をやり直すためには、きちっと私という「悪人」を切り離す必要がある。
けっこう「直情型」「裏表がない」相手だったので完璧に決まったと思います。


ただ一つだけつらいのは、子供たち。
子供たちに、私のことを最悪の人間だと教えられるのは、やっぱりつらい。
子供たちには伝わらない恨みを与える方法を考えたものだが、やっぱり一事が万事、母親が私のことを悪魔のように感じていたら、それは何も言わなくても伝わってしまうだろう。それだけがつらい。
しかたない、ですけれどね。変に憧憬を抱かせてもいけないし。がんばれ、二人とも。


もうこのページなど見ていないので、ばらしてしまいます。
大学で学んだ「精神分析論」「プロファイリング」や、自分で読んだ心理学の本を参考に、殺されない程度で、とことん嫌な男、と思われる方法を考えて試してみました。
私を殺したら、彼女たちの人生にも大きな傷がつきますからね。心に刻みつけるだけの恨みと嫌悪、後を引く憎悪。


誰かと別れることが決定的になってしまったら、進んで嫌われよう。そう思い始めたのは高校三年の時。
心理学を学んでから、とてもナチュラルに嫌悪を引き出すことを覚えました。
心を切り刻む悲しさも、同時に知りました。


つらいですね、積極的に恨みを抱かせるのは。身を切るような思いでした。
でももう完成しています。何度か成功を確かめて見ましたが、完璧みたい。
喜べないけどね。
とは言っても、今回のケースは「家族」という特別な絆を断ち切ること。初めのうちは何とかしてそのほつれた絆をつなごうとしてしまいました。やっぱり、そんなに簡単ではありませんでしたね。しばらく仕事ができない、家族を支えられない。そう思って決心しました。


心理誘導って、すごく効果的ですよ・・逆に好かれたいときにも効果的だったりします。
これは秘密♪


でも、怪我をして別れた後はやめました。
やっぱり、素直に泣いて、素直に笑いたいから。
偽物の気持ちや、作り上げた心理なんて後味が悪いから。心から喜んだり、心から悲しむには自然の結果と、率直な気持ちが必要だから。
おかげで今は、悲しいときは素直に泣けるようになりました。そういうときに、私は自分の生を感じるのです。