君がいた夏

君と出会わなければ、見られない景色があった。
君と出会わなければ、感じられない風があった。
そして、君と出会わなければ、得られない充実があった。

君はもういないけれど、十数年前に思いを馳せることが何度あっただろうか。
あの夏の曙光、肌を焼く日差し。
自然の景色は何も変わらない。ただ、世界に君がいないというだけ。