うつうつ。

シャンパンを。
マム・ゴルドン・ルージュ。小さいボトルで。フルボトルだと飲みきれないからね。もったいない。
グラスはWaterford Crystalのシャンパンフルート。底から立ち上る泡が美しい。そんなパースペクティヴに癒されながら。いま、自分にできることはほとんどないから、遊んじゃえ!と友人に言われた。
常にRaison d'atreが必要なわけじゃないんだね。ただ生きているだけの時間もあってもいいじゃない。

だったら徹底的に。おいしいシャンパンで、ぜーんぶ投げ出して。
シャンパンフルートの底から立ち上る泡のように、生まれては消え、それが人間なのかもしれない。
そもそも生命に、それぞれ意味を持たせようというのは私の驕りかもしれない。無為に消えていく命、無為に永らえる命、そんな命がたくさんあるはず。


頭ではそうわかっていても、私の心がそれを受け入れてくれない。
「お前は何のために生きているんだ!」
そう、私の中の、何かが詰問する。それに答えられず、ただ下を向いて悔し涙を流しているのが今の私。
とても厳しい、私の中の何か。許してくれるつもりはないらしい。


だから今日も考える。私は何のために生きているのか。
その答えが見つかるのは、いつなのだろう。この命が消えるとき、私は何を思うのだろう。