赤ワインを飲みながら。

お酒は控えてるけど、ちょこっとだけということで赤ワインをブルゴーニュグラス(馬鹿でかい球形に近いグラスね)に注いで。
片手でグラスを包んで口に持っていくと、香りが楽しめる。

でもなぁ、なんかあの日君が小さい手ででかいグラスを持ってるのがこっけいだったことを思い出して、一人でくすくすと笑ってしまいました。だって、顔がほとんど隠れてるんだもん。
そのときの私も、笑いを堪えられず小さく笑った。
そうしたら、君の難しそうな表情も、刹那ほころんだ。

あの時、小さく笑ったことが、話が好転するきっかけだった。
その後はお互い、思っていたことを笑いながら話して、わだかまりがとれて行ったね。

大きなブルゴーニュグラスがくれた、ほんのかすかな笑い。
それは、グラスと同じ大きさの幸せをくれた。
まあるいグラス。

今は一人でワインを飲んでいるけれど、そのときのことをいつも思い出す。単なるセンチメンタリズムですけれど。