塾といえば・・

塾のことを思い出したら、高校1年のころを思い出した。
某大手予備校の「スーパー東大クラス」の教室に座って、よくわからない授業を受けていた。授業で使われる教材は、大学受験の問題から持ってきたのもだった。回りは一流高校の学生ばかりで、ごく普通の都立の私は面食らったものだ。
難しいのはともかく、まだ15歳、1年生なのに猛然と受験に向けて張り切る雰囲気が馴染めなくて、結局一ヶ月でやめてしまった。小学校のころ某大手塾の「開成クラスA」を一ヶ月でやめてしまったのと同じように。開成中学の前で叫んでいるビデオを見せられて一気にしらけてしまった。


今振り返ってみると、この選択は正解だったと思う。高校のかけがえのない時を笑って過ごせたことは、私の人生で大切なものだ。文化祭でみんなでがんばったり、池袋の街にクラスのメンバーで飲みに行ったり、つるんでバイクを走らせて、まだ建物も少ないがらがらの東京湾岸で夕方まで煙草をふかしながら喋っていたり。


厚い時の隔壁を透かして見るといまやセピアに染まる日々。その3年間がいちばん心に残っている。ってセンチメンタリズムに浸っていても仕方がない。大切なのは、より印象的な人生を、これから築きあげていくことですね。