審判 その2

あのときの私と彼女。振り返ってみるととても良く似ていたような気がする。
いや、これ以上ないほどに似た性格だったのではないだろうか?とさえ思える。まるで、10億人に一人指紋が同じ人がいる、というのと同じように同じ事を聞かれると同じ返事を、同じタイミングでする、映画を見に行ったあと、まったく同じタイミングで「いまいちだったよな、あのキャスティング」と、まったく同じフレーズを同時につぶやいたともあった。一緒にコンサートにいって、同じタイミングでアプラウズをする・しないなど、日常茶飯事だったなぁ・・・さすがに「ブラボー」はやらなかったけどね。


しかし、その相似性がは、時には諸刃の剣であると私は考える。
自分と同じ出来事で感動し、同じことで笑い、泣き、そして・・同じことで怒る。
同じ怒りが激突する。兄弟げんかがいい例だ。


私と彼女はそうではなかった・・・
あの時の「どう?」は、きっと私に、彼女と同じFeelingを求めていたのだろう。
しかし、私は同じ思いを感じることができなかった。そして無碍にも「わからない」旨の返事をした。


そこに彼女は「すれ違い」を感じたのだろう・・
初めてのすれ違い。今まで一卵性双生児のように楽しんでこられたのに、すれ違ってしまった。これは、重い事実だったのだろう・・
    
      (・・読んでくれる人がいれば続く(笑)