審判 7

私のマンションの一部屋はもはや物置となっていて、照明をつけることさえめったに無い。この部屋には季節ものの電気製品や、やはり季節ものの服、その他雑多なものが入っている。


リビングの応接セットも、たまに仲間が来たときに飲み会をやるくらいにしか使っていなかった。なので、私はこの部屋をリスニングルームに模様替えした。

以前から使っていた高性能のオーディオセット、プラズマTV、サラウンドアンプ、スピーカーを配置して、迫力のある映像とサウンドで映画の鑑賞をしたり、心を震わせるショパンの旋律に耳を澄ましたり、学生のころから聴き続けているDeepPurpleの荒々しい、テクニカルな音のシャワーに聴きほれたりする。今日は、特に聴きたいジャンルも無かったので、J-Waveをかけっぱなしにすることにした。


J-Waveは他のFM局と比べてもなぜか音がよい、と私は常々思っている。アンプとチューナーの電源を入れると、軽快なクラブサウンドが流れてくる。3ウェイスピーカーの横の床においてあるYAMAHAのスーパーウーファが超低音域を補完して、迫力のあるサウンドを響かせた。空気が震える。


私はキッチンに行って、ウォーターフォード・クリスタルシャンパンフルートと、モエ・エ・シャンドンを持ってきて、ソファの前の小さなテーブルにおいた。が、ふと思い直しこれらを片付けて、棚からジャックダニエルズと、オールドファッショングラス、アイスペールを持ってきた・・・

     (・・・暇なので続きを考えてみる・・)